JIIA市場統計

2016年~2018年までの統計データ(第9版)を発行

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標準化委員会について

委員長

鳥居 貞文(浜松ホトニクス株式会社)
 標準化活動はJIIA活動の大きな柱の一つであり、標準化委員会(Standardization Committee)が中心となって推進しています。標準化活動とは、業界標準となり得る技術仕様を策定・規格化し、さらに規格化された仕様をマシンビジョン業界に普及させることです。
効果的な活動を推進するために、海外の標準化団体(AIA、EMVA、VDMA 、CMVU)と協調し(JIIAを含めてG3と呼ぶ)、年に2回(春、秋)開催される国際標準化会議(International Vision Standards Meeting; IVSM)にも積極的に取り組んでいます。また、Industrie 4.0やIIoTなどの新しい潮流にも沿うために、他の業界団体とも連携を図ながら、新たな標準化活動にも取り組んでいます。
 標準化委員会では、標準化を図る技術分野毎に専門委員会(Technical Committee)、およびその傘下に技術仕様毎に分科会(Working Group)を設置し、標準化作業を行っています。各分科会は、専門知識を持ったスペシャリストで構成され、作業部会(Task Force)を置くなどして、様々な技術仕様の検討や標準化、また、普及活動を効率的に進めています。
 また、各専門委員会及び分科会主査で構成される標準化委員会会議を定期的に開催し、各分科会間の連携を図りながら標準化作業を行っています。

【1】カメラインターフェース専門委員会

委員長:福井 博(ダイトロン株式会社)
 カメラのハードウェア規格として、6つの分科会および1つの準備部会を設置しています。

CoaXPress分科会

主査:渡邉 雅仁(アディメック・エレクトロニック・イメージング株式会社)
 CoaXPress®は同軸ケーブルにてデジタル信号を伝送するカメラインターフェース規格です。マシンビジョン用途として、カメラとフレームグラバを1本の同軸ケーブルで繋ぎ、最大12.5Gbpsのデータ転送とカメラ制御を同時に行い電源も供給可能です。更に、複数本のケーブルを用いることで12.5Gbpsを超える高速な画像転送を実現します。次のバージョンでは光ケーブルなどのメディアを使用できるようになります。
 分科会では規格文書及び技術資料の作成、ならびに規格認証のための電気特性適合試験や相互接続試験を運営し、規格や適合製品の普及活動を行っています。

Embedded Vision I/F分科会

主査:赤秀 美穂(ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社)
 昨今のIIoT、Industrie 4.0の潮流の中、JIIAはG3と協調しながら、Embedded Visionの規格化検討を進めてきました。2018年にはEMVA主幹のEmbedded Vision Interface Standard策定のためのWorking Groupも発足しました。
 本分科会では、SLVS-EC(Scalable Low Voltage Signaling with Embedded Clock)の標準化を中心に活動を行っています。SLVS-ECはイメージセンサ-プロセッサ間I/F規格で、Embedded Vision Interface Standardの重要な要素の一つです。5Gbps/laneまで対応するVersion 2.0もリリースしました。また、上記EMVAのWGにも積極的に参加し、Embedded Visionに関わる情報の共有、及び、G3への働きかけを行います。

光伝送メディア分科会

主査:福井 博(ダイトロン株式会社)
 最近、マシンビジョンカメラでは、CCDカメラからCMOSカメラへの移行が進んでおり、最新CMOS技術による出力信号の高速化により、高速IFのニーズが高まっている。
これに伴い、G3標準IFとして、CXP、CLHS、USB3Visionなどの高速IFも出てきています。
しかし、今後の更なる高速化においては、メタル伝送の限界もあり、光伝送の需要が、より一層高まってくると思われます。
そこで、本分科会では、MV業界での光伝送システムに向けた標準伝送媒体を検討しています。
当初、多様なニーズに対応するため、4タイプの方式をG3に提案し、検討してきましたが、昨年、その内の2タイプの規格化を行い、公表しました。
また、他の2タイプについては、開発中止となりましたが、新規提案が2件追加され、現在は、これらの規格化を推進中です。

Camera Link分科会

主査:福井 博(ダイトロン株式会社)
 『Camera Link®』 は、AIAによって規格化されたG3標準規格で、現在最も普及しているデジタルインターフェースの一つです。JIIAでは、より便利な規格となることを目指し、様々な活動を積極的に推進し、PoCLやPoCL-LiteなどをVer2.0で規格に盛り込みました。本規格は、2000年の規格制定後、普及が進み、HDR/SDRコネクタ勘合問題などの市場トラブルがありましたが、Ver2.1として規格改定を行っています。また、MV市場の高速化に伴い、現規格では、伝送におけるトラブルも発生する可能性が高いため、コンプライアンステストの導入やカメラ制御の共通化を目指したGenICamへの対応を含め、大幅な見直しとなるVer3.0の提案も検討されていますが、現時点で、具体的になっておらず、JIIAとしては今後の動向を注視しています。

USB3 Vision分科会

主査:永尾 裕樹(NECプラットフォームズ株式会社)
 『USB3 Vision』は、USB 3.0 I/Fを採用したマシンビジョン規格です。5Gbpsの高速伝送と、PC標準搭載インターフェースによる低コストなシステム構築を実現します。
規格化はG3としての国際的な取り組みとして行われており、USB規格の規格化団体であるUSB-IFとも連携した規格化が進められています。ロッキング機構つきのType-Cコネクタ規格もその成果です。現在、最新のUSB規格は「USB4」となっており、転送速度はGen3x2仕様で最大40 Gbpsに達します。USB3 Vision規格でも、画像センサの高解像度化/高フレームレート化に対応するため、最新の規格に対応していくことも検討されています。
USB規格の理解を深め、G3での議論を国内に展開しながら、また、国内としての取り組み等を行いながら、規格の普及を目指した活動を行っています。

GigE Vision分科会

(カメラインターフェース専門委員会により維持管理)
 『GigE Vision®』は、ギガビットイーサネットを利用したマシンビジョン規格です。100mの長距離伝送、PC標準インターフェースによる低コスト、またマルチカメラシステムを実現します。規格化の作業は、国際的に行われており、これに合わせて当分科会では、規格の技術紹介や普及活動を行っています。

次世代Visionネットワーク準備部会

主査:遠塚 弘(株式会社レイマック)
 インダストリー4.0が言われ、モノづくりの環境がスマート化へ急速に進んでいます。製品を評価または検査するプロセスにおいても、AIが普及したことで自動化へ大きくシフトし、画像処理系が必須アイテムとして捉えられることが増えてきました。
当準備部会は、モーション分野に用いられるフィールドネットワークであるMECHATROLINKにビジョン系がシームレスに接続できる環境を整備している活動になります。
JIIA以外の団体:MMAと協業している点に特徴があります。他分野で抱えている課題に対し、アイデアを出し合い解消するべく標準化に取組んでいます。
その先に目指す処は、新たな付加価値の創出です。日々、進化するモノづくりの環境においてシステムのベースを担うモーション分野にビジョン系がより一層機能できる仕組みを検討していきます。
ご意見、ご要望を当準備部会までお願い致します。

コネクタ&ケーブル認証制度準備部会

主査:中川 進(ヒロセ電機株式会社)
 インダストリー4.0や中国の製造2025などの工場の自動化、ロボット活用が進む中で今後ますますMVシステムの活用が増えてくると思われます。それに伴い今まであまり見られなかった品質問題も多発する事が懸念されますが、これがMV業界の発展を阻害する恐れがあります。
コネクタ&ケーブル認証部会ではこの予防策として各MV規格に対応するコネクタとケーブルについて認証制度をつくり市場での品質問題を防ぐ活動を海外も含め推進していきます。

【2】 カメラプロトコル専門委員会

委員長:鳥居 貞文(浜松ホトニクス株式会社)
 カメラ制御に関わるソフトウェア規格として、2つの分科会を設置しています。

IIDC2分科会

主査:鳥居 貞文(浜松ホトニクス株式会社)
 『IIDC2』は、カメラモデルやインターフェースの種類に依存しないカメラ制御方式を提供する標準規格です。シンプル性・拡張性を特徴とし、JIIA主導で規格化を推進しています。設計資産の共通化による設計・製造のコストの低減を実現し、また製品選択の幅も広がります。また、現在の機器制御の標準となっているGenICamとの協調も重要なファクターとして捉えて規格化を行っています。より使いやすい規格となるよう、規格の拡張や普及活動を行っています。

GenICam分科会

(カメラプロトコル専門委員会により維持管理)
 『GenICam』は、カメラの制御における共通プログラミング仕様を定義する標準規格です。カメラモデルやインターフェースの種類に依存しないプログラミング環境を提供します。カメラのみならず、照明機器などの周辺機器の制御についても規格化が行われており、レンズ制御についての議論も始まっています。GigE Vision分科会、USB3 Vision分科会、また、照明分科会、レンズ分科会とも連携をとりながら、規格の普及を推進しています。

【3】 撮像技術専門委員会

委員長:山口 裕(東芝テリー株式会社)
 撮像技術に関わる3つの分科会を設置しています。

照明分科会

主査:佐久間 恒雄(キリンテクノシステム株式会社)
 産業用画像システム向け照明に関する活動として、照明系設計に必要とされる照明設計の方法論、照明製品の性能測定や仕様表記などを対象に、規格・ガイドラインの提案や標準化、技術文書化、普及活動などを推進しています。
GenICamの照明制御対応の活動にも参加しており、GenICamのSFNCの照明に関する拡張、GenICam対応照明機器の動展示にも取り組んでいます。

レンズ分科会

主査:山口 裕(東芝テリー株式会社)
 産業用カメラ用レンズ、光学系、及びその周辺技術に関する標準化を推進しています。
高画素化、大型化が進むエリアセンサ、及びラインセンサに対応したイメージサイズ区分、レンズマウント寸法や光学技術を検討、提案し、最適なレンズマウント等についての技術仕様標準や指針を策定することで、ユーザにおいて光学性能を生かしたロバスト性や使い勝手の面でより優れた光学系仕様の標準化を行っており、現在までに『NFマウント』、『NF-Jマウント』、『TFL・TFL-IIマウント』、及び『Sマウント』など6つの規格の制定、ならびに各種技術レポートを公開しています。
またEMVAで活動を開始したOOCI(Open Optics Camera Interface)Working Groupに参画し、主にスマートカメラやEmbedded Vision向けとしてGenICamによるレンズ機能制御(ズーム、フォーカス、絞り,及びパン・チルト)の規格検討を開始しました。さらにCMVUによる標準化活動への協業も進めており,これらの海外動向にも注視しながら、標準化活動を推進しています。

カメラ仕様分科会

(撮像技術専門委員会により維持管理)
 産業用カメラ及び周辺機器のアナログからデジタルへの移行にともない、当分科会では性能仕様表示や用語の定義、また性能測定方法の指標を策定し、業界内の標準化を推進してきました。
 EMVAにて規格化された、センサ及びカメラ性能の測定ならびに表示規格『EMVA1288』について、国内への導入推進を図っています。