Machine Visionの国際的な標準化活動

近年、産業界における画像の位置づけは非常に重要になってきています。イメージセンサの高性能化、プロセッサの高速大容量化、AI技術の普及により、さまざまな情報を持つ画像は非常に重要なファクターであり、国際的にも画像解析技術、画像処理技術は産業界のトレンドとなっています。省人化、効率化に先進的な欧米諸国や、急速な発展を遂げている中国など、画像を活用したMachine Vision技術は世界中で盛んに活用されています。
このような環境の中、Machine Vision分野における国際的な標準化活動、普及推進は必要不可欠であり、JIIAとしても活動を進めています。
国際的な枠組みとして、G3(Global Coordination of Machine Vision Standardization)というアライアンスを締結し、以下の4協会と連携し、グローバルな標準化活動を実行、推進しています。

  • A3:Association for Advancing Automation(アメリカ)
  • EMVA:European Machine Vision Association(欧州)
  • VDMA:Verband Deutscher Maschinen und Anlagenbau e.V. (ドイツ)
  • CMVU:China Machine Vision Industry Union(中国)

世界の協会が協調して標準化を推進

G3の活動のひとつに、欧州、北米、アジア各地域持ち回りにて半年に1回 IVSM(International Vision Standards Meeting)という国際会議を開催しています。各地域の開発技術者が一堂に会し、Machine Visionで使用される各種デジタルインターフェース規格の標準化等を検討する技術会議、各協会の最新情報共有や次世代マシンビジョン規格を検討するFuture Standard Forum、機器の接続検証を行うPlugfest及び規格適合試験などが開催され、世界規模での標準化活動の推進を進めています。
また、最近ではネットワークやマルチメディアの分野にもMachine Vision技術の普及が広がっており、JIIAは2022年4月にITU-T※に正式加盟し、ITU-Tが主催する国際会議にも参加し、国際的な規格化に関しても活動を行っています。 JIIAはこれらの国際的な標準化活動に加えて、他団体との連携や各種セミナーの開催を通じてMachine Visionの標準化と普及の活動を推進しています。

  • ※ITU-T:電気通信標準化部門(ITU Telecommunication Standardization Sector)